至高のリラックスミュージック。クラシックとエレクトロニカの融合、ポストクラシカルを聴こう!

ポストクラシカルって聞いたことありますか?

音楽のジャンルなのですが、なんだろう?と思った人が多いかもしれません。

今回はポストクラシカルについてまったく聞いたことがない人にもわかりやすく紹介したいと思います。

ポストクラシカルってなに?

ポストクラシカルは非常に定義が曖昧で線引きが難しいジャンルではありますが、とても簡単に言うと伝統的なアコースティックなクラシック音楽と先進的な音楽であるエレクトロニカ(電子音楽)とを混ぜ合わせた音楽です。

※エレクトロニカがなくソロピアノやオーケストラのみでもポストクラシカルと呼ばれるものもあります。

クラシック音楽というと馴染みがなければ、難解であったり、とっつきにくいと感じる人もいるかもしれません。
特に現代音楽ともなると不協和音が延々と続いたりする楽曲も少なくありません。(もちろんクラシック音楽は素晴らしい音楽なのは異論はありません。また詳しく取り上げたいと思っています。)

ですが、ポストクラシカルは現代のアーティストが楽曲を制作しており、現代人に近い感性の音作りなので、比較的聴きやすくわかりやすいと思います。
とはいえ、クラシックの音楽理論について多くの知識を持っているアーティストが制作しており、浅かったり軽かったりする音楽ではありません。

個人的には現代人が作る現代人のための新時代のクラシック音楽だと感じています。

ポストクラシカルの代表曲

まずは、ポストクラシカルがどんな音楽かを感じていただける楽曲を紹介したいと思います。

A Winged Victory For The SullenのA Symphony Pathetiqueという曲のライブ映像です。

いかがでしょうか?

ピアノや弦楽器そしてアンビエント的な電子音楽が溶け合って非常に美しいメロディーを奏でます。
そして、クラシックとエレクトロニカの融合は静かにそして激しく心を揺さぶります。

ポストクラシカルがどのような音楽かわかっていただけたでしょうか?

以前、紹介したアンビエントミュージックやECMレコードに通じるものがありますので、よければチェックしてみてください。

オススメのポストクラシカル

こちらでは、個人的にオススメするポストクラシカルの名盤を紹介したいと思います。

Max Richter / The Blue Notebooks

ポストクラシカルといえばこの人、ドイツ生まれ、イギリスの作曲家マックス・リヒターのセカンドアルバム。

クラシック音楽とエレクトロニカを融合させ、音楽の世界観を大きく広げた傑作です。

美しく儚げに響く音楽に心動かされます。

ポストクラシカルを聴くなら、まずはこの一枚を聴いてほしい!と思います。

ちなみにマックス・リヒターはポストクラシカルという言葉を生み出した人でもあります。

オススメ曲

・On The Nature Of Daylight

映画「メッセージ」で印象的に使用されていました。


A Winged Victory for the Sullen / A Winged Victory for the Sullen

A Winged Victory for the Sullenはアンビエントミュージックでも紹介したStars Of The Lidのアダム・ウィルツィー とピアニスト、ダスティン・オハロランによるユニットです。

ポストクラシカルの代表曲として映像でも紹介しましたが、 これがポストクラシカルの最終形では?と思わせられる傑作です。

ピアノの旋律と優しく響く電子音がどこまでも美しく心を打たれます。

オススメ曲

・A Symphony Pathetique


Jóhann Jóhannsson / IBM 1401 A User’s Manual

前述のマックス・リヒターとともにポストクラシカルの二大巨頭と言われているアイスランド出身の作曲家ヨハン・ヨハンソンによる4作目のアルバムです。

IBMのコンピューターのマニュアルという一風変わったテーマを基にした作品ですが、60人編成のプラハフィルハーモニー管弦楽団がレコーディングに参加しています。

オーケストラと浮遊感のある電子音楽で制作されており、どの曲も美しく深く心に染み入ります。

ヨハン・ヨハンソンは残念ながら、2018年2月9日に急逝されました。

オススメ曲

・Part 1 IBM 1401 Processing Unit


Ólafur Arnalds / Island songs

アイスランド出身のポストクラシカルの新鋭オーラヴル・アルナルズによる作品です。

故郷であるアイスランドでの旅をする中で出会ったアーティストとコラボレーションするという企画で制作された作品です。

オーラブル・アルナルズがピアノ、シンセを担当し、語りやコーラス、ストリングスなど様々な楽器とコラボレーションしており、どの曲も切なく、美しい曲ばかりです。

収録曲であるParticlesはポップミュージックファンにも響くのではないでしょうか。

オススメ曲

・Doria


Ludovico Einaudi / I giorni

イタリア出身の作曲家、ルドヴィコ・エイナウディによる作品です。

ポストクラシカルと言っても、前述のマックス・リヒターやヨハン・ヨハンソンよりも世代的にも少し上であり、この作品では電子音楽の要素はなく、正統派のクラシカルピアノ作品となっています。

どの曲も耳触りが優しくて、聴きやすいピアノ曲ばかりが収録されています。

オススメ曲

・I Giorni


Nils Frahm / Felt

ドイツのピアニスト、ニルス・フラームの2011年の作品です。

ニルス・フラームはどの作品も繊細なピアノが特徴ですが、僕は静寂を切り取ったようなアンビエント的なこの作品が好きです。

静かな夜に一人でじっくりと聴きたい音楽です。

オススメ曲

・Less


Goldmund / Occasus

アメリカのアーティスト、ゴールドムンドによる最新作です。

ゴールドムンドは多才な人でアップルやグーグルなどのCM曲を制作しながらも、Helios、Mint Julep、Keith Kenniff(本名)など名義を使い分けて活動しています。

ソロピアノ作品が素晴らしいのですが、今作ではピアノだけではなく、シンセサイザーや深い残響を使用した音作りで制作されています。

アンビエント色が強くさらに深みを増して、深淵の世界に引き込まれます。

オススメ曲

・Before


Yaffle / After the chaos

Yaffle(ヤッフル)は、藤井風をはじめとして、小袋成彬、柴咲コウ、aieuの楽曲提供やプロデュースするなど日本を代表する若手の音楽プロデューサー、作曲家、編曲家です。

そのYaffleが手掛けたポストクラシカル作品がクラシックの名門レーベルであるドイツ・グラモフォンからリリースされています。

ポストクラシカル作品を手掛けるのは意外に感じたのですが、これまで映画音楽などの作品を残しているため必然なのかもしれません。

ポップとクラシックのジャンルを超えた万人の心に響く作品になっています。

まとめ

クラシックとエレクトロニカの融合、ポストクラシカルはいかがでしたか?

アンビエントミュージックやECMレコードなど通じるものがありますが、また違った良さがあると思います。

頭を空っぽにして美しく深いメロディに耳を傾けたら、きっと深いリラックス感を得られると思います。

まだまだ紹介したい作品がたくさんあり、またの機会に第二弾を紹介したいと思っています。

今日はポストクラシカルを聴いて、至高のリラックスを体験しましょう!